日本語でも読めるおすすめの”韓国文学・韓国エッセイ”をまとめてみました!

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こんにちは、そみ(@somi_koguma) です。 

 

今回は、私が今まで読んだ韓国文学・エッセイの中で、日本語でも読めるおすすめ作品を紹介していきたいと思います。

 

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少年が来る

 

1冊目は『少年が来る (新しい韓国の文学)』という小説です。

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この小説は、1980年代に韓国の光州で起きた民主化運動を背景にしたお話で、当時の人々の身に起きた悲惨な出来事が細かく描かれています。

 

初めて日本語で韓国文学を読んだ作品が、この『少年が来る』なのですが、描写や比喩表現において日本の小説とはまた違った魅力があり、衝撃を受けたのを覚えています。

 

韓国史を見つめるうえで絶対に無視できない”光州事件”。

圧力や権力に対しデモ運動で立ち向かう現代韓国人の姿も、こういった民主化運動を繰り広げてきた歴史的背景が大きく影響しているんだと思います。

韓国の近代史、民主化運動に興味がある方におすすめの1冊です。

 

ちなみに小説以外で光州事件を扱っているのは映画『タクシー運転手』です。

『少年が来る』と合わせて観ると、光州事件の内実がかなり見えてくると思いますよ。おすすめです。

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殺人者の記憶法

 

続いて紹介するのは『殺人者の記憶法 (新しい韓国の文学)』です。

こちらは、アルツハイマーを患った殺人犯の物語で、記憶が真実なのか虚構なのか分からなくなっていく姿を描いたサスペンス小説です。

個人的にサスペンス小説はあまり好きじゃないのですが、この小説はストーリー展開がめちゃくちゃ面白くて一気に読んでしまいました。

 

「おお…こうくるか…」という意外性がある小説でしたね。

読書側も真実と虚構の間で翻弄され、読んでいくうちにどんどんおかしな感覚に陥ってしまいます(笑)

 

小説はもちろんのこと映画も名作でして。

ソル・ギョングの演技力には終始驚かされました。

サスペンス映画がお好きな方はこちらも合わせてチェックしてみてください!

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フィフティーピープル

 

 続いて紹介するのは、『フィフティ・ピープル (となりの国のものがたり)』です。

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タイトル通りこの短編小説には50人の韓国人が登場し、彼らの人生ドラマの断片が描かれています。

それぞれの人生は幸せなものだったり、切ないものだったり、悲しいものだったりするんですが、どのストーリーも本当にリアルで、まるで友人や知り合いの話を聞いている気分になりました。

「ああ…みんないろんな形の人生を生きて、そこでいろんなことを考えているんだなぁ」とジーンとしながら読んだ一方で、韓国社会の現状や問題について考えさせられる場面もちょこちょこありました。

難しい内容の小説が苦手な方や、韓国文学がはじめての方でも、サラリと読める1冊だと思います。

 

 

ぼのぼのみたいに生きられたらいいのに

 

 続いて紹介するのは『ぼのぼのみたいに生きられたらいいのに』です。


以前 当ブログでも紹介したのですが、韓国ではぼのぼのが大人気でして。

化粧品からぬいぐるみ、そしてエッセイまで”ぼのぼの”が登場するだけで、大ヒットするそうです。

このエッセイも、ぼのぼのとその仲間たちのゆる~い雰囲気と、そのゆるさの中に隠れる人生の哲学に感銘を受けた韓国人著者が書いたもので、韓国では長期間にわたってベストセラーに選ばれていました。

読むと心が軽くなる癒しエッセイなので、是非読んでみて下さいね。

 

 

82年生まれ、キム・ジヨン

 

続いては『82年生まれ、キム・ジヨン (単行本)です。

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こちらは韓国社会で女性として生きていく苦しみ、葛藤などを描いたフェミニズム小説。

ベストセラーに選ばれたり、映画化が決まったり、この作品を読んだ韓国アイドルが一部の反フェミニストにネットで叩かれたりと、何かと話題になっている作品です。

ジャンルは小説ですが、女性からの視点で読むとこれはノンフィクションに近い印象。読んでいて胸が苦しくなる場面が多々ありました。

 

日本だけでなく中国、ヨーロッパ、南米などでも出版された(もしくは出版予定)そうで、小説の内容が韓国社会を背景にしているのにも関わらず、かなり大きな反響を呼んでいるんだとか。

この作品に対する世界の反応(良い反応もそうでない反応も)を見ていると、男女平等社会が実現できている国は本当にないんだなーと、やりきれない気持ちになったり。

性別や国籍関係なく、誰もが一度は読んでおきたい名作です。

 

原作も販売されているようです。韓国語で読んでみたい方はこちらも是非。

私たちにはことばが必要だ 

 

続いて紹介するのも 『私たちにはことばが必要だ フェミニストは黙らないというフェミニズム書です。

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様々な我慢・圧力を強いられる社会で、女性がどのようにして自分を守っていくか、について書かれた本です。

異性から不快なことをされたり言われたりしたときの対処法や心の持ちよう、などなど実践につながるようなことが細かく書いてあるので、何かあったときにすぐ役に立つ1冊だと思います。

ただ単に訴えかけるだけの内容でないのが、今までのフェミニズム書と違うところ。

 

韓国では”Me too運動”が盛んに行われていることもあってか、ジェンダーをめぐる文学にも勢いとパワーを感じます。

こちらも性別や国籍問わず、多くの人に読んでもらいたい作品ですね。

 

韓国版はこちらです。

1cm(プラスイッセンチ)

 

続いては 『 1cm(プラスイッセンチ)たった1cmの差があなたの世界をがらりと変えるというエッセイです。

 

こちらは、以前上記の記事でも紹介したのですが、”いつもの視点を1cmずらしてみると違ったものが見えてくる”というテーマで書かれたほんわかエッセイです。

視野を広げてくれる言葉がたくさんつまっており、頑なになった心や固定観念を優しくほぐしてくれます。

何よりも、このエッセイはイラストがとても可愛らしいので、絵本のような感覚で気軽に読めるようになっています。

 

活字が苦手な方、可愛いイラストが好きな方、是非読んでみてくださいね。プレゼントなんかにもおすすめですよ。

 

 

 

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私は私のままで生きることにした

 

続いて紹介するのは『私は私のままで生きることにした』です。

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漠然とした不安や周りの価値観に振り回されることなく、自分を大切に、自分らしく生きていこう!というメッセージが込められたエッセイで、韓国では60万部を突破したベストセラーとなっています。 

大人気K-POPグループ、BTSのメンバー、ジョングクが愛読していることで話題になり、韓国のみならず日本でも今話題になっている1冊です。

 

 

死にたいけどトッポッキは食べたい

 

続いては『死にたいけどトッポッキは食べたい』という本。

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韓国で40万部を超えるベストセラーになったこちらのエッセイは、強い不安と劣等感を抱きながら生きている主人公が、カウンセラーとの対話を通して自分を愛する術を模索するストーリー。 

こちらの本も、BTSのRMさんが読んでいたことで話題になっていて、日本でも「日本語版を発売してほしい!」とラブコールがあった1冊なんだとか。

 

日本語版▼ 

 

 ヒョンナムオッパへ

 

続いては紹介するのは『ヒョンナムオッパへ』というフェミニズム小説集です。

全7作品の短編小説には、韓国社会で女性として生きていく中で経験する恐怖、葛藤、絶望感、痛みがリアルに描かれています。

物語の舞台は韓国ですが、悲しいことに日本も韓国の状況と何ら変わらないので、日本に置き換えても違和感がなかったです。

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どのストーリーもあまりにも身に覚えのある内容だったので、一瞬自分の話かと思うほど。

父が頻繁に母に吐いていた「主婦は家で遊んでいるんだろ」という言葉。

「韓国男性はオッパと呼ばれると喜ぶから、覚えておいたほうがいいよ」という韓国男性の言葉。

女性の身体的なことをネタにして笑っていた知人男性。

 

今まで口に出したり深く考えたり、反発したりしないように抑圧されていた記憶が、体の奥深いところから一気に溢れ出てくる感覚がありました。

こちらも、性別・年代関係なくすべての人に読んでほしい小説です。

 

ちなみに原作はこちら。韓国語がわかる方はこちらもぜひ。

言葉の温度

 

日常の何気ない会話から、言葉がもつ独特の温かみや冷たさについて考えるエッセイ『言葉の温度 』は、韓国で150万部をこえる異例のベストセラーになった1冊。

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この本は凝り固まった感性を優しくほぐしてくれるだけでなく、私たちが何気なく使っている言葉を改めて点検できる機会を与えてくれる1冊でした。

心無い言葉を見聞きすることが多い世の中だからこそ、読んでおきたいエッセイです。

 

 

娘について

 

続いて紹介するのは『娘について 』という長編小説。 

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韓国のフェミニズム小説の次はクィア文学だと言われていますが、その先頭に立っているのがこの小説だと思います。

LGBT、老い、貧困、嫌悪、差別などのあらゆる社会問題がつまった内容で、人の複雑な感情の描写が見事な作品でした。

独白で話が進んでいきますが、途中で飽きることなく読み進められるストーリー展開です。

 

 

誰にでも親切な教会のお兄さんカン・ミノ

 

続いて紹介するのは『誰にでも親切な教会のお兄さんカン・ミノ 』です。

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「恥」や「道徳心」をテーマに、どこにでもいそうな人々の7つのストーリーがつまった短編小説。

人間ってどうしようもないなあと口元がふっと緩むけど、自分の中にある羞恥心やプライドといったものを容赦なく目の前にポンと置かれる。そんな小説でした。

不器用な人間模様といったユーモアさもありつつ、韓国が抱えている社会問題も垣間見える1冊だと思います。

 

クソ女の美学

 

続いては『クソ女の美学 』というフェミニズム漫画エッセイです。

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こちらは女性というだけで生きづらくなる今の社会を、漫画と文章で鋭く切りこんだ韓国フェミニズムエッセイ。

堅苦しくなく気軽に読めるので、フェミニズム入門書としておすすめです。

 

 

 

怠けてるのではなく充電中です。

 

続いては『怠けてるのではなく、充電中です。 昨日も今日も無気力なあなたのための心の充電法』です。

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こちらのエッセイは、誰にでも訪れる無気力、憂鬱、不安、人間関係の悩みなどのスランプをどう克服するかについて綴られたイラストエッセイ。

ホッとする言葉と見ているだけで癒されるイラストが魅力の1冊です。

 

 

頑張りすぎずに、気楽に

 

続いては『頑張りすぎずに、気楽に - お互いが幸せに生きるためのバランスを探して』です。

上記で紹介した『私は私のままで生きることにした』の著者キム・スヒョンさんが2020年に刊行された新作エッセイです。

今回の新作エッセイは主に人間関係について書かれたもので、日ごろ人間関係で大きなストレスを感じている方におすすめしたい1冊です。

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前作同様、可愛らしい挿絵もたくさん載っているので、普段から本を読む習慣がない方にも取っ付きやすいエッセイなんじゃないかなと思います。
 

ほっといて欲しいけど、ひとりはいや。

 

続いて紹介するのは上記で紹介した 『怠けてるのではなく、充電中です。 昨日も今日も無気力なあなたのための心の充電法』の著者、ダンシングスネイルさんの新作エッセイ『ほっといて欲しいけど、ひとりはいや。 寂しくなくて疲れない、あなたと私の適当に近い距離 です。

 

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こちらのエッセイも『頑張りすぎずに、気楽に - お互いが幸せに生きるためのバランスを探して』と同じく人間関係をテーマに書かれた1冊で、こちらはどちらかといえば消極的でシャイな人向けの人間関係論が書かれている印象を受けました。

こちらのエッセイも著者による可愛らしいイラストがほとんどのページに散りばめられているので、本に癒しを求めている方や、活字ぎっしりの本が苦手な方におすすめしたい本です。

 

 

 

 

 実は内向的な人間です。

 

続いて紹介するのは 『実は、内向的な人間です

こちらは社交的な人が得するような世の中で、どうしたらHSP(敏感な人)や内向的な人が心地よく暮らせるのか、自分のペースで生きていけるのかについて書かれた1冊です。

私も内向的でHSPなので、この本は共感で首がもげそうになりました(笑)

内向的な人って、すぐに自分を責めたりしがちなので、同じ感性、同じ悩みを抱いている方の話を聞くっていうのは救いになったりします。

すぐに自分の性格にげんなりしちゃう方、自分を責めがちな方は、こういう本をそばに置いて何度も読み返すことがおすすめです!

 

 韓国版のレビューはこちら▼ 

 

女ふたり、暮らしています

続いては『女ふたり、暮らしています。』という、女友達2人が一緒に家を買い、暮らすお話。

 

こちら、近年読んだ韓国エッセイの中でもトップ5に入るほど大好きなエッセイでして。邦訳版が出たときは、喜びのあまり思わず叫んじゃったくらい(笑)


結婚以外にもいろんな生き方があること、そしてそれを実践して幸せに暮らしている人が実際にいることに勇気をもらえます。

思わずクスッと笑えるエピソードもたくさん。

生き方の選択肢を増やしたい方におすすめのエッセイです。

 

 韓国版のレビューはこちら▼ 


 

韓国本屋好きにおすすめの本

 

最後に韓国文学・エッセイ、韓国の本屋好きさんにおすすめしたい『本の未来を探す旅 ソウル』という本も紹介しておきます。

 

この本は、韓国(ソウル)のインデペンデント書店やブックカフェなどが紹介されており、その店の店長へのインタビューなども細かく載っています。

 

★★★

ということで今回は、 日本語でも読めるおすすめの”韓国文学・韓国エッセイ”の紹介でした!

現在、今回紹介した以外の作品もどんどん読み進めていっているので、いい作品があれば随時この記事に追加していきたいと思います。

 

みなさんのおすすめ本も是非教えてくださいね。ではっ。

 

 

最終更新日:2021/1/13

 

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