Koguma

自由に生きたい韓国マニアのゆったり生活

韓国エッセイ『하루의 취향(一日の趣向)』幸せな暮らしは、些細な”好み”を尊重することから始まる。

 

 

皆さん、こんにちは!そみ(@somi_koguma) です。

6月になり、気候がグッと夏に近づいてきましたね。

暑さにめっぽう弱い私は、まだ6月だというのに夏バテ気味で、毎日室内でひたすら仕事をこなしたり本を読んだりしています。

 

最近家に引きこもることが多かったので(ま、いつもですが)、貪るようにいろいろな本を読んでいたのですが、韓国で買った本の中に「これはブログで紹介しなければ…!」と思う1冊がありました。

 

『하루의 취향(一日の趣向)』

 

それが、今回紹介する『1日の趣向 - コピーライター、キム・ミンチョルの趣向尊重エッセイ』という취향[趣向] (日本語で好み・嗜好)に関した内容のエッセイ本です。

私の大好きなフォトグラファーさんが紹介していたことがきっかけでこの本に出会い、先月韓国の本屋で買いました。

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仕事、旅行、恋愛、友人との会話など、私たちの日常の至る所に隠れている、些細な취향(好み・心が惹かれるもの)。

周りの目や世間的な基準で、ついつい蔑ろにしてしまったり、隠してしまったりしがちですが、些細な好みこそが真の幸せへの一番の近道だと著者はいいます。

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このエッセイでは日常に潜む小さな好みや、何となく惹かれるものなどを著者の体験談を元にひとつひとつ取り上げ、それらをしっかり噛みしめることで自分らしい人生への近道を探ります。

 

私がモットーにしている「好きなことで自由に生きる」「日常の些細な幸せを大切にする」と共通する部分が多かったこともあり、最初から最後までのめりこむように読みました。

今回は本の中で印象に残った文章を取り上げ、自身の好みや心が惹かれるものを尊重する大切さについて考えたことを書いていきたいと思います。

 

(このエッセイは韓国語で書かれています)

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わたしらしい人生を作り上げるもの

내일 내 마음은 또 어떤 방향으로 흐를지 모르겠지만 오늘 하루는 이 취향 덕분에 나다울 수 있었으니까. 근사하지 않아도,우아하지 않아도, 완벽하지 않아도 바로 그 취향이 오늘 가장 나다운 하루를 살게 했으니까.

引用:하루의 취향(P9)

 

(以下意訳です)

 〈明日、私の心はどんな方向に流れるかわからないが、今日1日はこの趣向のおかげでわたしらしくいられたから。かっこよくなくても、優雅でなくても、完璧じゃなくても、この趣向こそが今日一番わたしらしい1日にしてくれたから。〉

 

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言葉では説明できないけど、何となくこれが好き!と思うものって、日常の中にたくさんありますよね。

気づいたらそっちを選んでいた…、気づいたらそれをしている…などなど、趣味とまでは言えなくても何となく心が惹かれるもの。

そういった小さな”なんとなく好き”が積もり積もり、滲み出てくるのが自分らしさなんだと思います。

好みについて語るとき、ついつい"かっこいいか"、”おしゃれに見えるか”、などといった外部の基準を持ち込んでしまいますが、それではいつまでたっても自分らしい人生にはなりません。

周りと比べて、どうして自分はみんなと違うのだろう。と考えるよりも、どうして自分はみんなと違うものを選んだのだろう、どうしてこれに心が惹かれるのだろうとじっくり考えるほうが、ずっと自分らしい人生につながると思います。

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人間らしい魅力・美しさを作り上げるもの

 

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다 이해되지 않아서, 그래서 아름다운 것들이 세상엔 있다. 효율로만 평가하려고 하는 이 세상에 비효율로 남아 있어서 고마운 것들. 우리를 간신히 인간답게 만드는 것은 사실 그런 비효율이다.

引用:하루의 취향 P222 

 (以下意訳です)

〈すべて理解できないからこそ美しいものが、この世の中には存在する。効率だけで評価しようとするこの世の中に、非効率という姿で残っていてくれて有難いものたち。私たちを辛うじて人間らしくしてくれるものは、実はそういった非効率的なものだ。〉

 

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世の中を見渡すと、どこも効率、効率ばかり。

効率的ではないもの、お金や結果につながらないものを無価値とする流れが、年々強まっているように感じます。

働けない社会的弱者を軽く扱ったり、仕事につながらない学部を無くしたり、ニュースをザッと読むだけでも嫌ほど目にします。

 

でも人の心を大きく動かすもの、例えば芸術や文学、音楽、生命、人とのつながりなどは、効率とは真逆のところから生まれています。

効率だけを求めていては決して生まれてこなかったものが、人生に潤いを与えてくれたり、ときに絶望から救ってくれたりします。

 

私もときに、仕事の延長で日常にまで効率を持ち込んでしまい、いつも急かされているような気持ちになることがあります。

そしてそんなとき心に余裕を与えてくれるのが自分が本当に好きなもの、心が惹かれるものだったりするんですよね。

 

例えば私の場合、仕事以外の時間は、絵具で好きな色をつくり、それをぼーっと眺めたり、写真を加工して遊んだり、公園でコーヒーを飲んだり、シャボン玉で遊んだりしています(笑)

仕事をするときは全力ですが、それ以外の時間は一見無駄に見えるようなことを結構たくさんしています。

どれも全くもってお金とか結果につながらない行為で、そこに効率は存在しません。

でも何となく好きなんです。言葉では説明できないです。

 

今までの経験上、それらは確実に内面に余裕と深みをもたらしてくれています。感性を磨き、ちゃんと考える練習をするために無くてはならないものだと思っています。

 

もちろん生きていく上で効率も大切ですが、時には非効率なものや、なんとなく心が惹かれるものをじっくり味わう時間をもつことで、自分が持っている魅力や美しさを最大限引き出せるのではないかと思っています。

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本当に空気を読む必要があるのは、自分の心

 

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다들 좋다고 하는데 나만 빠진다 그래도 괜찮을까?라며 누군가의 눈치를 보는 대신, '세상엔 나 같은 사람도 있을 수 있는 거지 뭐. 내 마음이 안 괜찮으면 안 괜찮은거야'라며 내 마음의 눈치를 보는 연습. 모두에게 좋은 사람이 되고 싶은 나대신, 정말 소중한 몇 명에게만 괜찮은 나여도 상관없다. 라고 생각하는 연습. 그러니까 내 삶을 내가 더 살고 싶은 방향으로 이끄는 연습.에너지를 좀 더 간추려서 내가 좋아하는 쪽에 쓰는 연습.

  引用:하루의 취향 P69

 (以下意訳です)

〈みんな良いといってるのに、私だけが抜けるといってもいいのだろうか?と、誰かの目を気にする代わり、”まぁ、世の中には私みたいな人もいるだろう、私の心が大丈夫じゃないなら、大丈夫じゃないということだ”と、自分の心の様子をうかがう練習。

すべての人に対して良い人である私の代わりに、本当に大切な数人にとって良い人であれば構わない。と、考える練習。つまり、自分の人生を自分が望む方向に導く練習。エナジーをもう少し集約させて、自分が好きなものに使う練習。〉

 

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この文章を読んで、ふと中学生2年のときの出来事を思い出しました。

当時、”KY(空気が読めない)”という言葉が大流行していて、クラスのいじめ常習犯子たちが標的を見つけては「お前、KYすぎ」とからかい、みんなを不安に陥れていました。

私はそのときから嫌な言葉だな~と思っていたのですが、それと同時に誰かにKYの烙印を押されるのではないかと内心ビクビクしていました。

 

でもクラスのある男の子、S君だけは、そういったKYの烙印に恐れもせず「勝手に言っとけ。考えがださい。」といじめっ子たちを一蹴。

実際に友達は少なめで、少し変わった性格の子でしたが、好きなことや考えがはっきりしていて、仲のいい子2~3人でグループを作り、いつも楽しそうに大好きな釣りの話をしていました。

ビビりだった私は、周りに馴染むことばかり考えていて、そんな風にふるまえるS君をうらやましく思っていました。

卒業後、その子がどんな人生を歩んでいるのか、どんな大人になっているのか、まったく知りません。でも今もどこかで、あの堂々とした佇まいで自分らしい人生を生きているはずです。

 

周りの目を気にする代わりに、自分の心の状態を気にする。

まだ自分の中にビビり要素が残っていますが、少しずつおさらばできたらなぁと思っています。

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人生を宣言する権利は自分にある

 

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그때 알았다. 원하는 대로, 내 취향대로 살아버리는 것은 그 어떤 말보다 강력한 선언이라는 것을. 내 인생을 선언할 권리는 결국 나에게 있다는 것을.

引用:하루의 취향 P30

〈そのときわかった。望み通りに、自分の趣向の通りに生きてしまうことは、どんな言葉よりも強力な宣言だということを。自分の人生を宣言する権利は結局自分にあるということを。〉

 

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今までいろいろな人に出会う中で気づいた、ある法則。

それは、言葉よりも先に行動に移してしまう人は、いつも生き生きとしているということ。

誰かに言う前にさっさと行動にうつして、やり遂げてしまう。誰かに邪魔される前に、決意が崩れてしまう前に、アクションを起こす。

言葉で宣言する前に、行動で宣言する。

ああ、かっこいい。

 

残念ながら(?)私はまだその域に達していなくて、誰かに「〇〇しようかな」「〇〇どう思う?」「今年こそは〇〇したいんだけどなぁ」と意味不明な確認作業をしてしまいます(笑)

まずは自分の好みを自分が素直に受け入れ、そこに自信を持つことが第一歩かなと。 

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★★★ 

ということで今回は、『1日の趣向 - コピーライター、キム・ミンチョルの趣向尊重エッセイ』の紹介でした。

紹介というよりは、私が思ったことを長々と書きすぎてしまった感がありますが…自分らしく生きたいと思っている方にとって、心に残る文章がきっとたくさんあるはずです。

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取るに足らないと思っていた些細な好みや心の方向を、もっと愛そうと思える1冊でした。皆さんも是非、読んでみてくださいね。

 

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