韓国エッセイ『フリーではないフリーランス生活』を読んでみました。

※本ページにはプロモーションが含まれています

 

皆さん、こんにちは!そみ(@somi_koguma) です。

 

フリーランスとして働き始めて約4年半経ちましたが、相変わらず不安と自由の狭間を行ったり来たりする日々を送っていまして。

ある日は「この先どうしよう。不安で死にそう....。会社員になっとけばよかった....」と思うし、またある日は「出勤しなくてもいい!オフシーズンに旅ができる!フリーランス最高!」と思うこともある。

とりあえず現時点まで生計を立てられているので、うまくやれてる方なのかなあと思いますが、ふとした瞬間に夜眠れなくなるほど不安に飲み込まれちゃいます。

 

身のまわりに同じくフリーランスの人が少ない上、最近は人と気軽に会えないので、ひとりで働く上で感じる孤独が頂点に達したときに頼るのはいつも本です。

最近も、『フリーでないフリーランサーライフ』 という韓国エッセイを読んだのですが、フリーが感じる喜びや苦悩に首がもげるくらい共感しちゃいまして。

筆者と業種や働き方が完全に一致しているわけではないですが、収入や働く時間が不安定で、頼れるのが自分自身のみという状況は同じなので、なんだか同僚の話を聞いているような....悩みや喜びがダイレクトに伝わってくる1冊でした。

 

f:id:schhms:20201230160210j:image

 

読者さんの中にどれだけフリーランスがいらっしゃるかわかりませんが、今後独立の予定がある方、会社員以外の働き方に興味がある方、フリーランスの方に向けて、今回は『フリーでないフリーランサーライフ』 を紹介していきたいと思います。 

 

スポンサーリンク

 

 

 

 

フリーではないフリーランス生活 

 

フリーランスといえば「お洒落なカフェでパソコンを広げ仕事」「働く時間も場所も自由!!!!」というイメージをもたれることが多く(一部そういう人もいますが)いい面だけが注目されがちなんですが、働き方が違うだけで仕事であることに変わりはないし、デメリットもあれば、メリットもあるんですよね。

 

このエッセイは『フリーではないフリーランス生活』というタイトル通り、イラストレーターである著者のリアルな生活がたっぷり詰まっている1冊でして。

 

会社を辞める前の心情や、辞めた後の無職時代、駆け出しの頃の悩み、締め切りに追われる日々.....といった苦労話。

また、平日に人が少ない美術館やカフェに行ける喜び、満員電車に乗らなくてもいい喜びといった、フリーランスだからこそ感じられる幸せについても書かれていました。

 

f:id:schhms:20201230160447j:plain

 

決して自由ではないけど、自分に合った仕事やライフスタイルを追求したい!自分の意志で生計を立てていきたい!という筆者の切実な思いが私が目指すところとも被り、過剰なほど感情移入してしまったエッセイ。

弱い部分、かっこ悪い部分をさらけ出す筆者の素直な文章と、ユーモアのあるイラストに、時にふっと笑い、時に目元が湿ったり。

自分の辿ってきたこの4年間が思い出され、感情がジェットコースターのように揺れまくりました。

 

f:id:schhms:20201230160444j:plain

 

フリーランスを目指す方にとっては、ほとんどのフリーランスがぶち当たる課題を知るきっかけになるし、現にフリーランスとして働いている方にとっては共感する部分が多い1冊なんじゃないでしょうか。


f:id:schhms:20201230160420j:image

 

このエッセイは全4章からなっており、1章〜3章は主に仕事や日々の生活に関するエピソードが。

4章には旅行先でのエピソードが書かれていました。

 

私もフリーランスとして働き始めてから、頻繁に海外旅行をしていたので、フリーランスの旅あるある(旅先のホテルで急に仕事することになるとか、仕事のメールが来て萎えるとか)には、ほんっとうに共感しました。

せっかく海外旅行に行くのに、万が一に備え仕事用のパソコンをカバンに入れるときの悲しさといったら....


f:id:schhms:20201230160355j:image

 

ではここからは、印象深かった部分をピックアップしようかと。

 

フリーランスに必要なもの

 

적당히 무던한 성격, 여유로운 마음, 비수기 때 허리띠를 졸라맬 수 있는 정신력, 아무리 힘든 상황이 와도 꿋꿋하게 버티는 심지, 오메가3나 고함량 종합 영양제보다 더 필요한 강력한 멘탈. 

 引用:『프리하지 않은 프리랜서 라이프』김지은 p19

  以下、私が意訳した文です。 

 (適度に寛大な性格、余裕のある心、オフシーズンに財布の紐を締める精神力、どれだけ大変な状況になっても気丈に持ちこたえる意志、オメガ3や高濃度配合の総合サプリメントよりも必要な強力なメンタル)

 

フリーランス 削除品目

 

고정수입, 보너스, 출근, 퇴근, 지옥철, 동료, 소속감, 하이힐,주간 회의, 야근 식대, 콩나물국밥, 휴가, 업무용 단톡방, 승진 스트레스, 회식, 워크숍, 체육대회, 팀장님 뭐 드시고 싶으세요?, 팀장님 퇴근 언제 하세요?

引用:『프리하지 않은 프리랜서 라이프』김지은 p21

  以下、私が意訳した文です。 

 (固定収入、ボーナス、出勤、退勤、満員電車、同僚、所属感、毎週の会議、残業の食事代、豆もやしクッパ、休暇、業務用グループチャット、昇進のストレス、ワークショップ、体育会、「チーム長、何を召し上がりますか?」、「チーム長 いつ退勤なさいますか?」)

 

フリーランス プレミアム特典

 

출근복이 곧 파자마, 매일 머리 안 감기, 세수 안 하고 하루 종일 일하기, 화장 안 하기, 지옥철 안 타기,점심 메뉴 내가 정하기, 평일 대낮의 브런치 약속, 합법적 집순이, 오전의 카페

引用:『프리하지 않은 프리랜서 라이프』김지은 p21

  以下、私が意訳した文です。 

 (出勤ファッションがパジャマ、毎日頭を洗わなくてもいい、顔を洗わないまま仕事、化粧しなくていい、満員電車に乗らなくていい、昼のメニューを自分で決められる、平日の昼間にブランチの約束、合法的引きこもり、午前のカフェ)

 

f:id:schhms:20201230160402j:plain

 

習慣をつくる練習

 

삶이 곱절로 풍요로워지거나 그 반대가 될 수 있는 인생의 공식 속에서 제로가 되지 않기 위한 방법은 ' 연습 ' 뿐이다. 삶에도 연습이 필요하다. 일상을 지켜내려면 일상을 습관으로 만드는 연습은 꾸준해야 한다. 

 

무례한 요구엔 정중하게 거절하는 연습을, 불규칙 속에서도 나만의 규칙을 세우는 연습을, 불안함이 밀려올 때 그 마음에 휩쓸리지 않는 연습을, 그리고 처참히 무너진 날이어도 다시 하나하나 쌓아보는 연습을 한다. 

引用:『프리하지 않은 프리랜서 라이프』김지은 p120

  以下、私が意訳した文です。

 (人生が2倍豊かになったり、その反対になったりする人生の公式の中で、ゼロになってしまわないためには”練習”するしかない。人生にも練習が必要だ。日常を維持するためには、習慣によって日常をつくる練習を根気強く続けなければいけない。)

 

(無礼な要求を丁重に断る練習、不規則さの中に自分だけのルールを決める練習、不安が押し寄せてきたときに心を飲み込まれないための練習、そしてめちゃくちゃに崩れてしまった日があっても、また立て直し少しずつ築いていく練習をするのだ。)

 

ーーーーーーーー

どういうワークスタイルにしろ習慣は大事ですが、フリーランスは特に自律の精神が命だなと思います。

 

私も独立当初から今まで数多くの失敗を繰り返してきまして。

無理して体調を壊し仕事できない時期があったり、仕事ほしさに報酬がめちゃくちゃ低い仕事を受け持ってしまったり、昼夜逆転しちゃったり、運動不足に陥ったり、パソコンの使い過ぎで腱鞘炎一歩手前になったり...

そういった過程を経て、どうしたら長く無理せず自分のペースで働き続けられるかを考え考え、軌道修正しながら日々の習慣を少しずつ作ってきました。

今もまだ途中だし、これからも状況によって柔軟に習慣を変化させていかなきゃいけません。

途中で習慣化に挫折してしまわないか心配ですが... 生計立てられない状況になるまでは、長く頑張ってみたいなと。

 

f:id:schhms:20201230160406j:plain

 

幸せなおばあちゃんになる自分を想像して

 

인생의 초겨울에 들어선 내가 희끗희끗해진 머리를 가다듬곤 그날도 어김없이 검은색 몰스킨과 펜 몇 자루를 챙겨 나와 카페 어딘가에서 나의 하루를 그리는 모습을 상상한다. 여전히 칼같이 마감을 맞추는 커리어 그랜드마더가 된 내 모습을 상상하고 혼자 배시시 웃는다.그리고 어딘지 나를 닮은 작업실에서 지금보다 더 좋아하는 일을 하고 있을 내 모습을. 그렇게 행복한 할머니가 되어 있을 내 모습을 상상하며 문득 비집고 들어오는 눈치없는 불안을 밀어내본다.

引用:『프리하지 않은 프리랜서 라이프』김지은 p116

  以下、私が意訳した文です。

 (人生の初冬に差し掛かったある日。白髪混じりの髪を整え、黒色の手帳とペン数本を持ち、どこかのカフェで自分の1日を描くいつかの姿を想像してみる。締め切りをしっかり守るキャリアグランドマザーになっている自分の姿を想像し、ひとりでにっこりと笑う。そして、どこか自分に似ている仕事空間で今よりももっと好きな仕事をしている自分の姿を想像する。そうやって幸せなお婆さんになっている自分の姿を想像しながら、ふとした瞬間 頭に割り込んでくる厚かましい”不安”を追い出してみるのだ。)

 

f:id:schhms:20201230160427j:plain


 

 ★★★

ということで今回はエッセイ『フリーでないフリーランサーライフ』 の紹介でした!

筆者の生活と自分の生活を重ねながら、楽しく、時に一緒に悲しんだりしながら読んだ1冊です。

 

この本を読んで励まされている自分を見ると、寂しさのピークだったんだなあと。

やっぱりフリーランスとはいえ、ああだこうだ弱音を吐いたり、痛みをわかちあえる同僚みたいな存在がいてほしいですね...笑

 

今年も気軽に人に会えるようになるかどうかわからないので、定期的にこういったエッセイを読んで、平常心を保ちたいなと思います。

 

    ・ひとりで働くことが多いフリーランスの方
    ・フリーランスのリアルな生活が気になる方
    ・フリーランスを目指している方

 

是非読んでみてくださいね。おすすめです。

 

 

スポンサーリンク

 

 

関連記事